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中学時代・3
【中学時代・3】
ついに中学3年になった。
柔道部は、顧問の先生が変わった。
またしても柔道のシロウトの先生で、若い男の先生だった。
学生時代はテニスをやっていたそうだ。
新しい先生は、柔道経験がなかったので、すごく弱かった。
…が、練習をしていくにしたがって、どんどん強くなっていった。
部員とも仲が良かった。(少々なめられていた感もあったが)
僕は柔道部員として、楽しく過ごせることができた。
ただし、弱小チームというのは変わらなかったが。(笑)
秋。
文化祭があった。
目立ちさえすれば、あの僕の好きな子の目にとまるかもしれない。
…と、僕は思った。(笑)
女装男装コンテスト、というものに出た。
僕の格好はこうだ。
真っ赤な口紅、大きなリング型のイヤリング、そして、真っ青なチャイナドレス。
参加者は、一言コメントを言うことになっている。(…らしい)
僕は、マイクに向かってひとこと。
「自称、中国美人です!」
目立ったのかどうかは分からない。
目立ったかもしれないし、そうではないかもしれない。
でも…、こんなことで目立ってどうなる!?
その文化祭では、友達と、ボディビルという企画を立てていた。
体育館のステージで、上半身裸になり、音楽にのりながら、腕立てふせやでんぐり返しなどをする、という…、今考えれば、恐ろしく恥ずかしい企画を実行したのだ。
体操服で(半袖に短パンで!)ステージに上がり、上の服を脱ぎ捨てると、そこからはすべてアドリブだった。
どこで何をしよう、といった打ち合わせはしていなかった。
勇気があるというべきか、無謀というべきか。
始めは、ボディービルダーのようなポーズをとったり、でんぐり返しや腹筋・腕立てふせなど、地味なことをしていた。
友達は、パフォーマンスとして、バック転を披露した。
かっこよかった。
もちろん、観客はわいた。
女の子の黄色い声も飛びかった。
うらやましい!
しかし、僕にはバック転なんてできない。
でも、何かかっこいいことをして注目を浴びたい!
そんな虚栄心が、僕を駆り立てた。
(バカな中学生だ)
そこで、寝転がってから足をグリグリとブレイクダンスのように振り回して立ち上がる、という特技を披露しようと思いついた。
これは、「酔拳」という映画で、ジャッキー・チェンがやっていたものだ。
僕はこれをビデオで、何度も何度も巻き戻して繰り返し見て、練習して、できるようになっていたのだ。
(ヒマな中学生だ(笑))
これから何かしますよ、と合図をして寝転がり、足をグリグリ回して起き上がった。
まるでブレイクダンスのような技なので、かなりかっこいい。
…はずだった…。
僕のすぐ後ろには、机があった。
それに、気づいていなかった。
ガツンッ!!
起き上がるとき、机の角で、おもいっきり頭をぶつけたのだ!
観客はわいた。
ただし、女の子の黄色い声ではない。
大爆笑だ!
本日、一番観客がわいたのはこのときだったのではないだろうか。
そうでないことを祈るが…。
とにかく、恥ずかしくてたまらない。
痛いので、頭を押さえてうずくまりたいのだが、そんなことをしたらますますかっこ悪い!
涙をこらえながら、笑ってごまかした。
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい…思いをした。
僕の好きな子が見ていなかったことを祈るばかりだ。
ステージを降りると、先生に、「頭打ったとこ、大丈夫か?」というセリフ。
それは言わないでおくれ、もう忘れさせておくれ。。。涙。。。
から元気を出して、「大丈夫ッス!」と答えておいたが、まさに泣きっ面に蜂だった。
高校受験のシーズンが始まった。
僕は、これまでの中学生活でほとんど勉強をしていなかったので、少々危機感を感じていた。
が、あまり熱心に勉強するのも嫌だったので、難易度の低い高校を目指すことにした。
「自分の家は大工だから、ここでいいか」と思い、難易度の低い、建築科がある高校を受験することに決めた。
めんどくさいので、受験はその高校しか受けなかった。
(いいかげんな人間だよね…(笑))
まあぼちぼち勉強しようか…といった感じで勉強して、その高校に受かった。
難易度が低いので、当然といえば当然なのだが。(笑)
同じ柔道部だった同級生が一人、同じ高校に行くことになった。
彼はプロレス好きで、レスリングがしたくてその高校に行くことにしたのだ。
その高校にはレスリング部がある。
そのときは、僕までレスリング部に入部するなんて、夢にも思わなかったのだが…。
2月。
もうすぐ中学生活も終わる。
情けない僕は、好きな子に対して何もアクションを起こしていなかった。
それどころか、恥ずかしくて、友達にすら相談していなかったのだ。
「バレンタインに、チョコレートくれないかな〜。」
…なんて、調子のいいことを考えていたが、もらえるはずもない。
なにしろ、中学3年になるまでの人生で、1度もバレンタイン・チョコをもらった経験がないのだ。(姉が(お情けで?)くれたチョコを除く)
そんな「モテナイクン」だったのだ、僕は。
もちろん、中3になっても、チョコレートはもらえなかった。
誰からも。
涙。。。
しかし、考えてみれば当たり前だ。
行動を起こさない人間に、誰が行動を起こしてくれるというのだ。
自分を叱責しながらも、それでも行動できない自分を思うと、情けなかった。
そんな煮え切らない状態で中学を卒業し、高校へと進んで行った。

