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鋭い目
【不思議なプチストーリー・19】 〜目で目を見る〜
どこに行っても、見られているような気がする。
逃げても逃げても、隠れても隠れても、“あの目”からは、逃れられないのか。
今、自分の頭の後ろから見られているのが分かる。
なにやら不吉な気配を感じるからだ。
前からも後ろからも上からも下からも、見られているのが分かる。
“あの目”に見られているのを感じる。
それはまるで、自分の体のいたるところに、目がついているような感覚だ。
いたるところから“あの目”を見れているような感覚がある。
いたるところから“あの目”を感じているような気がする。
だんだん、自分の体のいたるところに“あの目”がくっついているのではないのかという気がしてくる。
“あの目”から逃げようとすればするほど、“あの目”が自分の体にくいこんでくるような気がしてくる。
“あの目”に見られていることが分かるのは、体にくいこんだ“あの目”を使って見ているような気もしてくる。
“あの目”から逃げながら、体中に“あの目”が増えていく感覚に、快感を覚えてきた気もしてくる。
もう、逃げるのはやめよう。

